ミュージカル『新テニスの王子様』 The Second Stage 感想

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おそらくアニメのワールドカップ編と合わせるために急ピッチで2ndを仕上げたんだろうけど、観たかった試合がかなり飛ばされて寂しいですね。あくとお兄さんに私の新テニミュ謙也くん・・・泣

今回は大阪が公演数が少なく大変なチケ難となったため東京遠征となりました。キャストの豪華さがチケット代だけでなくスケジュールにまで返ってきている気がします。このクオリティを維持してくれるならいくらでも頑張ろうと思いますが・・・

(直前に大阪の当日引換券が取れたので大阪観劇も叶ったよヤッタ~)

 

 

観劇日:2月18日夜(相葉回)、2月19日昼(泰江回)、2月25日夜(相葉回)

配 信:初日、スイッチング(高校生組)、大千秋楽

 

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Genius10との試合、越前兄弟の再会と過去、高校生組の過去と盛りだくさんの新テニミュ2nd。

本公演は、G10との試合をリョーマが渡米するに至るまでの回顧録として紡がれました。

今回リョーマは公式試合がなく見せ場が少ないので、高校生とのバチバチバトルではなく「リョーマが渡米を決意するための物語」で、あくまで主役はリョーマであることを強調するために、リョーマとの関わりが薄いG10との試合を過去として包括したのかなと解釈してます。

 

原作から鬼・入江・徳川の友情や徳川vs平等院の試合が大好きだったので、そこにかなり時間を割いてくれてうれしかったです。

「男のやくそく~(やくそく~)」、「あ!しゅ!ら!の神道ォ~~~!」の曲も超御気に入りましたし、小野カズヤの「確信した。俺は強くなりすぎた」が聞けてテンション爆上~↑ってかんじでずっと「あのセリフわたしも言いたい!言いたい!!」てウキウキしました。「未知の世界へレベルアップだぜ~!」って胸元に拳を添えて歌う徳川カズヤは希望そのものです。

徳川さんは本当に実直で芯が強くて勝利に貪欲なところが大好き。テニスの姿勢も日本代表を世界に押し上げる云々難しいものではなくて、上手くなりたいとかどうしても勝ちたい相手がいるといったシンプルなもので見ていて応援したくなる。

 

楽曲は他にも「手塚は我慢した」や「ギロチィ~ン↑↑」、「ナッシング……」など1stのゴメオサのほどのウケ狙い感やキャッチ―さ(?)はないんですけど、聞けば聞くほど耳に残る所謂スルメソングが増えてる気がします。まあ、ヲタクなんで大概の曲は噛みしめますが。

 

中学生組はやっぱり來馬くんの金ちゃんがとにかく眩しい。舞台上(コート上)を端から端まで全身で駈ける姿がかっこいい。

東京楽の挨拶で岡本さんが「來馬、きみのおかげ俺は天衣無縫になれた!」って言っていたのが本当に良くて、ず~~~っと金ちゃんでいてほしいな、と勝手に思ってしまうわけです。卒業制度が曖昧になっている新テニミュではいつ最後の出演か分からないので、目に焼き付けるように見つめてるんですけど、それは來馬くんも一緒で、だから東京楽に涙ぐんでいたのかな、と思うとまたまた勝手に寂しくなりますね。

でも、舞台なんて生ものでいつ終わってしまうか分からないものですけど、そのことに悲嘆的になるのではなくて、今このときしかない鮮烈な瞬間を目にも脳みそにも焼き付けて永遠に忘れなくなりたい。そういう演技と体験を來馬ちゃんは与えてくれてるんだなぁとかしみじみ思う。いつも。(レボライきまりましたね!)(まだ見れるよ!)(前田くんにもまた会える!)(ありがとう~!)(拳を突き上げる)

あとは高橋くんの跡部も前回に引き続き泥臭くかっこよく試合をして、歌声の美しさも進化してかっこよくて・・・。山田手塚もさらにうまくなっていました。山田さん素がおじいちゃん犬みたいに柔らかいいんですけど、時間が経つにつれて表情が手塚らしさが宿っていました。

新規組は木手役の長塚さんが上手いな~と思う。できればソロ曲欲しかったところ。4thの比嘉なんてあと4年くらいかかりそうなので、そうなると今後は出番がないかもしれない。

 

高校生続投組は前回に引き続き安定感抜群。相葉っちの入江さんが試合がないため、オモロ枠の賑やかしになってしまった。たまたま現場に入った回が「天国!地獄!大地獄!」と「エッチ♡スケッチ♡ワンタッチ♡」だったせいで気が狂いそうになりました。私のほうが椅子から滑り落ちたくなった。徳川さんもあんな先輩に初対面で絡まれたら怖すぎて泣いちゃうよ~・・・。

高校生組はダントツで徳川さんが大好きなんけすけど、ミュで佐々木さんの義ではなく美で世界を獲ってしまいそうなお頭に雷落されてしまった。現場でもお頭ばかりをオペラグラスで追っていた。

造形美だしかっこいいしギラギラしてるしお嬢様みたいだし(?)、ベンチも君臨しながらも、高校生たちの茶々にお頭然としながらも面白く対応するノリの良さ(絶対不可侵に見えながらも結構飲みの場だと気やすい上司感)もあるし、ダンサーさんってこともあって動きのしなやかさとダイナミックさが映え映えなんですよ;;!

観客側に振り返って、無表情だけど射貫くような眼光で放つ「一切負ける気がしねぇ」を何度も好きぃ~~~~!って呻きながら両手を顔で覆います。本当に好きなので。どうして・・・なんで・・・うつくしい・・・え~~~~、、、どうしよう・・・すきだ・・・て呻きながらず~~~と見つめました。

お頭のテニスって相手を屈服させるもので、かなり激しいさを伴うし世界観が歪んでしまうので、ちょっと敬遠してたんですけど、ミュで見事にその激しさに気持ちを攫われてしまいました。すごく良くて好きそうでかっこよすぎるものを前にするとヲタクは無力。

そりゃデュークも寄り添う。(ところでデューク役の大久保さんが年下という事実にかなり衝撃を受けました。テニミュを通して自分の歳を実感するのは、2000年代生まれのキャストが出てきたときとデューク役の大久保さんが年下だと知るときです。)

 

2ndの高校生組のキャストの方々は本当に新テニミュが楽しくて仕方ないって伝わるので、めちゃくちゃうれしい。公演があった後も連夜続くキャストさんたちのインライで忙しい。まだまだ新テニミュの時間が続いて幸甚!

井澤さんなんて新テニミュが終わったらどうなってしまうんでしょうか…と心配なくらい作品と共演者の愛にあふれていて、本当にありがとうって気持になった。輝琉くんが可愛くてしかたね~~~南次郎パパ~~~っと舞台上で倒れている井澤さんを見るために2ndが生まれたのかもしれない。

テニミュ終わった後かなりの虚脱感を抱えていたんですけど、インスタライブで思いが溢れて止まらない井澤さんがいてくれてすごい嬉しかったです。手塚は我慢した。井澤は我慢しない。

テニミュは若い子たちの成長を追体験したり、今この時、この一切にかける激しい熱さや刹那性にエモーショナルを感じてしまうんですけど、新テニミュは既にそういう成長期や若さだけで突っ走れる時期を過ぎ去った役者さんたちが青春に戻れる舞台なんじゃないかなと思います。

井澤さんはテニミュのオーディションに落ちて悔しい思いをしたという経緯があるそう。だけどテニスの王子様という作品の愛だけはずっと持っていたそうで、それこそ出演していないのにテニミュを語りハッシュタグを作ってしまう程に。

 

 

井澤勇貴、『テニミュ』の新人として「新鮮な気持ち」原作から期待するシーンは? | マイナビニュース

 

それが言霊になってしまったのか分からないですが、2022年になってしかもリョーガという大役で過去に取りこぼした夢をつかみ取り、インライで面白すぎる野望まで語ってしまう井澤さんの物語の熱量がすごくて、その瞬間を見られる自分の人生って本当にありがたいなって思う(話ができすぎていているので、一種のパフォーマンスかもしれない)。

現在・未来だけではなく、過去からも生で生きる人の人生の断片に触れさせてくれる新テニミュが大好き。

そして、

許斐先生だ~~~いすき~~~!!(小野健斗